患者さまについて

・顎関節症で口を大きく開けづらい
・麻酔を2回打ってもらうほど痛みに敏感
・衛生面に敏感
お悩み: 1本だけ残っている乳歯が茶色くなって目立つこと

解説

今回のケースの患者さまは、先天性の永久歯欠如で乳歯が残っており、その乳歯の色が他の歯よりも濃いことを気にされていました。歯の色と大きさだけであればセラミック修復で改善できますが、乳歯は歯の根の長さが不十分なため、そのままセラミック治療をしても歯の寿命が短いというリスクを抱えてしまいます。
そこで選択肢の一つとしてインプラント治療をご提案いたしました。インプラント治療のケースの多くは、歯の周りの歯ぐきや骨を失っていて、その場合は歯茎や骨の再建が必要になります。しかし今回のケースは十分な歯ぐきと骨が残っていて条件がとても良かったので、歯茎を切開することなく肉体的にも精神的にも負担を軽減しながらインプラント治療がおこなえました。また歯の全体の見た目も気にされていたのでホワイトニングを併用しています。

治療内容: インプラント治療1本+ホワイトニング、歯科用キシロカインカートリッジ1.8mlによる局所麻酔

目的: 保存困難な乳歯をインプラントに変え、口元の印象の改善

副作用・リスク: 手術に伴う疼痛や歯ぐきの腫脹などの合併症、術後の歯ぐきの退縮、審美障害、インプラント周囲炎

治療期間: 7ヶ月(通院回数:14回)

費用: 445,000円(内訳/精密診断料:15,000円、インプラント治療:350,000 円×1本、仮歯:20,000円×1本、ホームホワイトニング:30,000 円、マウスピース:30,000円) ※インプラント治療は患歯の状態により術式が異なります。

休憩しながらの治療

患者さまの顎関節症に配慮し、治療前にマウスピースで症状を和らげるよう対処しました。インプラントの手術時には時々休憩を入れ、麻酔についても複数回の投与などで負担の軽減に努めました。歯の状態を維持するため、治療終了後もメインテナンス(定期検診)を通してサポートを続けています。