こんにちは。
札幌から世界基準の歯科治療を発信しているユアーズデンタルクリニック院長の湯口です。
「世界基準」というのは、むし歯治療や歯周病治療、歯肉退縮治療、インプラント治療、歯列矯正治療などを、
日本国内で行われている水準ではなく(もちろん保険診療範囲内とかでは全然なく)、
世界水準、具体的にはヨーロッパ諸国やアメリカ合衆国などの学会で認められている治療基準や、
治療方法、マテリアルの使用を行っているということを意味します。
例えばインプラント治療であれば、
今や住んでいる地域でインプラント治療を行っている歯医者さんを見つけるのは難しくない時代になりました。
ところがその治療のクオリティはクリニックによって大きく差があります。
具体的には、まず最終的な仕上がりの面です。
前歯のインプラントであれば特に「見た目の仕上がり」です。
上の写真では一見どこにインプラントが入っているか分からないくらい自然な仕上がりです。
誰でもインプラントをしたらこんなに自然になるかと言われるとそうではありません。
前歯のインプラントを行う際に、キレイに仕上げるには一定のルールがあり、
それに沿った治療手順で行う必要があるんです。
例えばこれは他院で治療した症例です。
上の写真で分かりやすくAとBと文字を入れましたが、
まずAは数年前に海外でインプラントを行った歯です。
歯肉退縮が起きてしまい、土台が露出してきています。
次にBは、つい最近日本の歯医者でインプラント治療を終了した歯だそうです。
他の歯と比べて明らかに歯が長くなっており、審美的な仕上がりではないことを嘆いていました。
なぜこうなってしまったのでしょうか?
Aの問題はまた別の機会に触れますが、Bの問題が起きた要因の一つに「インプラントの挿入位置が誤っている」ということが挙げられます。
特に前歯はインプラントを支える歯槽骨が薄いことが多く、
インプラントの唇舌的な配置を誤ってしまうと、
薄い歯槽骨が吸収してしまい、
それに合わせて歯ぐきも退縮してしまうので、
最終的にBのような長いインプラント歯になってしまうのです。
歯槽骨が薄くて歯ぐきが退縮してしまうメカニズムは、
歯列矯正後の歯肉退縮と同じ原理です。
なので前歯のインプラントを挿入する時は、埋入するポジションが非常に重要なのです。
そこで必要なマストアイテムがサージカルガイドと呼ばれる半透明な手術用ガイドです。
術前のCBCTから得られた情報を基に、三次元的にインプラントの埋入ポジションを決定します。
ただし、それでも骨の状態や術者の技術的な問題で、正確な位置に埋入できないこともあります。
そこで登場したのが従来のサージカルガイドの精度をさらに高めたコンピューターガイデッドサージェリーです。
これは、事前に得られた患者固有のCBCTと模型を3Dデータとして読み取って、
プランニングした通りに、術中に使用するドリルも全て指定してインプラント治療を行う方法です。
これを用いると、事前に計画した通りの場所に寸分も違わずにインプラント埋入できるんです。
上の写真がコンピューターガイデッドサージェリーを行っている写真です。
これを行うことによって、今までよりさらに正確な位置にインプラントを埋入することができるようになるんです。
埋入位置さえ正確に決定できれば、あとは骨増生や歯肉移植を行うことで、
審美的に自然な見た目のインプラント治療が達成できるのです。
「歯医者さんの腕がいいから」
「歯医者さんが器用だから」
ガイドを使用しなくてもうまくいく場合もあると思われがちですが、
成功する確率を高めるのは歯科医師の当然の務めであり、そのための労力を費やすべきだというのが私の考え方です。
確かに今までも審美インプラント治療は可能でしたが、
このコンピューターガイドはより一層成功確率を高めてくれるツールだと確信しています。
今年はロサンゼルスでのインプラント講演も控えています。
今後も札幌で世界基準のインプラント治療を行っていきます。
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