こんにちは。
札幌の自由診療歯医者、ユアーズデンタルクリニック院長の湯口です。
昨夜、インプラントのスタディグループi6の理事の先生からのご依頼でインプラント治療に関する教育講演を行いました。
zoomによる講演だったので、診療後の20時から22時まで約2時間たっぷりとお話させていただきました。
今回は「これまでのGBR、これからのGBR」というタイトルで、インプラント治療の中でも特に難易度の高い垂直GBRを成功に導くためのポイントや、
水平GBRのいくつかの術式の良い点・改善点をおさらいしながら、
新しい低侵襲なGBR法の紹介までを動画を交えながらお話しました。
歯は抜歯をすると、唇側の骨が吸収して失われます。
この唇側骨が吸収してしまうことによって、インプラント周囲の骨吸収:マージナルボーンロスが起こります。
この辺縁の骨吸収によって、審美性を損なうばかりか、将来的にインプラント周囲炎が起こるリスクを抱えてしまいます。
そのためこの骨吸収を抑えるために、ソケットプリザベーションや、
矯正的骨増大術、歯根を応用したソケットシールドテクニック、そしてGBRなど
様々な方法で臨床家は骨の温存や増大を試みているんです。
GBRの基本は一次創傷治癒に導くことですが、
骨増生を行うと、粘膜の量が足りなくなるためテンションフリーで縫合することができなくなってしまいます。
そこで骨膜減張切開を行ってフラップを進展させる必要が出てきます。
しかし減張切開は合併症を誘発するため、術者の技量が求められるんです。。。
インプラント治療、特に難症例のようなGBRが必要な場合には、一朝一夕では身につけることができない技術力が必要です。
そしてGBR法も骨欠損の状態に応じて適切な術式を選択しなくてはいけません。
骨欠損も垂直要素が強いのか、水平要素が強いのか、またはその両方のタイプかによって、
インプラントとGBRを同時に行うのか、もしくは段階的に治療を進めるのかを決めなくてはいけません。
当院ではできるだけ安全な方法で、かつ低侵襲な術式を採用するように心がけています。
昨夜セミナーが無事に終わったばかりですが、今月末には雑誌の原稿の締め切りが迫っていますので、
早速取り掛かっております。
今週末には札幌でオリンピックのマラソンが行われる予定なので、
街中はオリンピック仕様になっています。
今年は安全に過ごせる夏になることを祈っています。。。