こんにちは。
札幌市の自由診療専門歯医者「ユアーズデンタルクリニック」院長の湯口です。
この度、月刊誌である日本歯科評論8月号に症例報告が掲載されました。
タイトルは「いま知っておきたい話題のテクニック5選」という特集を組んでいただきました。
私が担当したのは歯周病治療の分野で、その中でも歯周組織再生療法の治療法の一つであるM-MISTなどについて解説させていただきました。
特集記事のメインの症例は今から遡ること4年前・・
ある患者さんが他院で「歯周病治療をしたけど良くならないから抜歯してインプラントになります」と言われたので
歯を抜きたくないからセカンドオピニオンを聞きたいと来院されました。
初診時の状態は、確かに重篤な歯周病に罹患しており、
瀕死の状態でした。
しかし、歯周病治療は炎症反応が強いままだとレントゲンでも過剰に骨吸収が起きて見えることがあるため、
まずは歯周初期治療を行ってから再度診断することにしました。
実はこの方はもう一つ問題があって、
噛み合わせが悪く、歯周病を悪化させる因子になっていたことでした。
どんなに素晴らしいテクニックを用いても患歯の安静状態が確保できなければ、
再生療法は成功しません。
Perioの観点と咬合治療・噛み合わせ治療の二つの観点からアプローチする必要がありました。
あれから4年・・
色々な治療に懸命に通っていただきました。
結果的に、4本抜歯が必要だったのにも関わらず1本も抜歯せずに治療を終了しました。
患者さまには非常に感謝していただきました。
今も継続的にメインテナンスに通ってきていただいています。
こういった治療結果に結びつけるためにどんな方法で、どんな考え方で再生療法に取り組んでいるのかを今回の特集では書かせていただいております。
私を育ててくれた師匠と共著という形での特集記事は大変ありがたいことだなと感じています。
歯を保存することは、とても難しい治療です。
神の手はありません。
しかし、治療の技術は日々進化し続けています。
昨日までできなかったことが、今日できるようになっているのが最先端の歯科治療なんです。
歯周病や歯ぐき退縮などの治療法は毎年のようにより良い術式や報告が上がってきています。
ブラックトライアングルで悩まれている方も、実は新たな治療法があるんです。
そして一つの分野を極めるだけでなく、いくつかの分野にまたがって勉強することも重要だと考えます。
多角的な視点でアプローチができるようになるからです。
悩んでいる方がいらっしゃいましたら、まずはご相談にきていただければと思います。