こんにちは。
札幌市の審美治療・歯周病治療・インプラント治療でを行っているユアーズデンタルクリニック院長の湯口です。
今回は前回の続きである自費治療で行う場合の歯周病治療Q&Aの第二弾です。
それでは行きましょう。
Q.保険治療で歯周病は治りますか?
A.初期の歯周病なら治ります。炎症が歯ぐきのみで留まっていて歯の周囲の骨まで溶けていない、もしくは骨も溶けているが軽度であれば、保険の歯周病治療で治すことができます。中等度以上に進行した歯周病を保険で治そうとすると、保険外治療(自費治療)で治す場合と結果が異なってきます。保険治療の場合には、あらかじめ決められた手順で、決められた歯科材料しか使用することができません。歯周病の病態は人ぞれぞれで、歯の種類によっても治療のアプローチを変えなければいけません。つまりオーダーメイドに治療プランを練って、その人にあった治療順序や治療に通う頻度や期間を決める必要があります。また失った組織を再び増やすことは再生歯科医療の分野になり、保険治療ではできません。保険治療で行う歯周病治療の場合は、歯ぐきが減ったら減った分だけ最終的に歯が長くなってしまうことが多いため注意が必要です。
Q.歯周病治療の保険治療と自費治療の違いは何ですか?
A.歯周治療のゴール設定の違いです。前者は、溶けてしまった骨に合わせて歯ぐきを下げることによって歯周ポケットを減らすことをゴールにしているのに対して、後者は溶けてしまった骨を再生させることによって歯ぐきを下げることなく相対的に歯周ポケットを減らすことをゴールにしている点です。歯周ポケットを減らすために歯ぐきを下げてしまうと、見た目が悪くなったり知覚過敏の問題や根面にできるむし歯の問題が出てきて歯の寿命が短くなってしまう可能性があります。逆に骨を増やして歯ぐきを下げない歯周組織再生療法を行うと、そういった問題が起きずにかつ歯が長持ちするメリットが生まれます。ただし再生療法や歯周形成外科手術(歯ぐきの形を整える手術)は保険適応外の難易度の高い手術になり、費用はクリニックや担当医によって異なります。
Q.歯周組織再生療法は痛いですか?
A.手術の時は麻酔をするので痛くないです。手術後も、痛み止めのお薬を飲んでいたら治まる程度の痛みしか出ません。通常2、3日で治ります。ただし腫れる場合や内出血などが起こる場合もありますので術後2週間は安静にしていただくことが必要です。術後は身体の免疫機能が治癒に導いてくれるため、身体の負荷がかかるようなことは避けていただきます。具体的には大きく口を開ける、唇を引っ張る、飲酒をする、激しい運動をする、睡眠不足の生活を送る、出張に行くなどは避けていただいた方が治りが早いです。
Q.歯ぐきの再生手術などの技術はどのように習得しましたか?
A.日本有数の開業医の元で習得しました。大学を卒業後に日本でも高名な開業医に師事し、そこで勤務しながら海外の著名な先生(P.Cortelliniなど)のセミナーを受講し経験を積みました。歯ぐきの再生手術は、一般に言われる歯科の口腔外科で行われる外科手術とは少し異なった考え方で発展してきた治療法です。親知らずの抜歯などは口腔外科の方が盛んに行われていますが、歯ぐきの再生手術は歯周病治療の分野で、より低い侵襲での手術が開発されてきた経緯があります。使用する外科器具も、歯ぐきの再生に特化した特殊な器具を用いますし、再生材料も年々良いものが登場しています。現在も卒後研修機関である5-D Japanというスタディグループに所属し、学会発表や最新の論文を読むなど知識と技術の研鑽を続けています。
Q.歯周病にならないために気をつけることがあれば教えて欲しい
A.まず歯医者さんに歯周病検診に行ってください。現在の歯周病の状態を把握することが第一です。次に歯周病の状態に合わせてパーソナルな治療もしくはメインテナンスの計画を立てます。担当の歯科医師と歯科衛生士と歯磨きの頻度ややり方、食事の内容や生活習慣なども考慮して定期的な歯のメインテナンスの予定を組むことが大事です。歯のケアを行うことが歯の健康寿命を伸ばします。また全身の健康状態を改善することも歯周病予防に繋がります。
このように歯周病治療と言っても保険治療で行えることと、自費治療で行えることでは明確な違いがあります。
歯周病で失われた歯ぐきの組織を回復させるには歯周組織再生療法という治療法があることを知っていただけると嬉しいです。
他の歯医者さんで抜歯と診断されたり、定期的にクリーニングするしか治す方法がないと言われてしまった方、歯でお悩みの方は一度ご相談ください。
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