こんにちは。
札幌市の審美歯科・歯周病治療(歯ぐき治療)歯科のユアーズデンタルクリニック院長の湯口です。
先週末の3月13日に東京汐留で第11回5-D Japan 総会「歯周組織再生療法を極める!」が開催されました。
そこで会員発表の演者の一人として「歯周組織のマネジメント」に関して講演を行いました。
歯周病になると歯ぐきから血が出るなどの症状が出始め、それが重症化してしまうと、
歯を支えている歯槽骨が溶けて歯がグラグラになってしまい最終的に「歯が抜けてしまう」のが歯周病の怖いところです。
しかし、歯周病が悪化してしまった場合でも「歯周組織再生療法」と言って、歯ぐきや骨を再生させることでその歯の寿命を伸ばすことが可能になります。
もちろん全ての歯周病罹患歯を救うことはできませんが、保険治療で行う歯周病の治療に比べると歯を残せる確率は上がります。
重度に骨吸収が進行した歯の歯周病治療は、歯と歯ぐきの病的な溝である「歯周ポケット」をいかに減らして歯周病菌の住み処を失くしていくかという点が重要になるのですが、
(歯周病菌は完全に駆逐することはできないため、お口の中の歯周病菌の数をいかに減らせるかが歯周病を治すポイントとなるので歯周病菌の住処を無くさなければならない)
保険治療でできる歯周ポケットの改善の方法は、喪失してしまった骨を増やすのではなく、
減ってしまった骨に合わせて表面の歯ぐきを減らすことで相対的に歯周ポケットを無くしていく治療になります。
すると、歯周ポケットはなくなりますが、その代わりに「歯ぐきやせ」が起きてしまい、
「歯が長くなって見た目が悪くなる」ばかりか、「知覚過敏」や「根面のむし歯」といった別の問題も生じてしまうことがあります。
一方で保険外治療である「歯周組織再生療法」は減ってしまった骨を増やすことによって歯周ポケットをなくすことを目標にしているので、
歯ぐきを減らすことなく、歯を支える骨を元に戻すことができ、
結果的に歯周ポケットを失くし歯周病を治癒へと導くことができます。
骨を再生させる歯周組織再生治療は難易度が高く、成功させるにはいくつもの条件を満たす必要があります。
そこで全国の歯科医師の先生方や歯科衛生士さんが所属する勉強会「5-D Japan」で、
歯周病患者さんへの再生療法のポイントや重度歯周病の患者さんの前歯の見た目をいかにキレイにしていくかという審美インプラント治療について講演致しました。
今回はオンライン配信という形式もあり、
全国から390名の歯科関係者の参加者が視聴したようです。
そしてその3日後には「5-D Japan」受講生向けのフォローアップ勉強会である「5-D FST」のオンライン勉強会に参加し、
さらにその3日後には東京で「5-D Japan」のアドバンスコースのお手伝いをしに行ってきました。
そんな感じでここ数週間は勉強会漬けの毎日でした。
歯科臨床は日々進歩しています。
昔は抜歯しか選択肢のなかった歯周病の歯も、l今では「かなり健康な状態で」抜かずに保存できることが可能になってきています。
札幌のみならず、旭川・倶知安・函館・釧路・稚内・中標津など北海道のお住まいの方で
東京に行かなくとも「歯を残したい」、「歯周病を治したい」、「歯ぐき退縮を治療したい」という方のニーズにお応えするべく、
これからも研鑽を続け、地域医療に貢献していきたいと思います。