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歯槽膿漏とは?歯周病との違いについても解説! | 札幌市中央区大通の歯医者(歯科)|ユアーズデンタルクリニック|自由診療専門歯科

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歯槽膿漏とは?歯周病との違いについても解説!

歯槽膿漏とは? 

歯槽膿漏とは、歯茎の病気である歯周病の最も病態が進んだ状態を指します。

歯茎が腫れる、出血や膿が出る、口臭があるなどの症状の他に、歯がグラグラするなどの症状もあります。

歯周病とはその炎症の起こる範囲によって歯肉炎と歯周炎に分けられ、歯周炎はその進行具合によって、軽度・中等度・重度に分けられます。歯槽膿漏は中等度~重度の歯周炎の状態を指します。

歯周病は通常「サイレントディジーズ(沈黙の病気)」と言って症状が出ないで進行することが特徴ですが、歯槽膿漏になると顕著な症状が出るので自覚している方も多いです。

 

歯槽膿漏と歯周病の違い 

歯槽膿漏と歯周病は違いはなく、歯槽膿漏は歯周病の一つの進行状況を指す言葉です。

歯周病と言っても、その炎症が波及している範囲によって2つの病態に分けられます。

歯茎だけに炎症が生じている歯周病を歯肉炎と呼び、歯茎が赤い・出血するなどの症状があります。そして歯茎だけでなく歯を支えている骨にまで炎症が波及している歯周病を歯周炎と呼び、歯茎から出血や膿が出たり、歯がグラグラになったりします。

歯周病でもその病態が軽度であれば歯槽膿漏ではありません。

 

歯槽膿漏の原因について 

歯槽膿漏の原因は歯周病菌です。

お口の中に歯周病きんが住み着くと誰もが歯周病になるリスクがありますが、口の中を清潔に保ち、生活習慣を乱させなければ歯周病が発症することはありません。

しかし口の中が清潔ではなくなると、歯周病が発症し、そのまま放置すると悪化し歯槽膿漏になります。

 

レッドコンプレックスはご存知ですか?

歯槽膿漏の原因が歯周病菌である、ということはご理解いただけたと思いますが、実はその歯周病菌の中でも特に症状の進行に強い関係性がある細菌があることはご存知でしょうか?

  • ポルフィロモナス・ジンジバリス
  • トレポネーマ・デンティコーラ
  • タンネレラ・フォーサイシア

これらの細菌をレッドコンプレックスといいます。
特にポルフィロモナス・ジンジバリスは、血液の鉄分とタンパク質を栄養素として増殖します。
「歯ぐきから出血があったら歯槽膿漏かもしれません!」という歯磨き粉のテレビCMが頻繁に流れる理由は、それが理由です。

ただ、歯磨き粉を使用するだけでは除去することができませんので、きちんと歯科に行って、プロフェッショナルクリーニングを受けましょう!

 

歯槽膿漏ではどのような症状が出るのか?

歯茎の炎症がひどくなってくるにつれて、歯周病菌が出す毒素によって歯を支えている歯槽骨が溶けてしまいます。したがって、以下のような症状が発現します。

  • 歯茎の腫脹
  • 歯茎からの出血
  • 歯が動揺する(ぐらつく)
  • 歯列が悪くなる(出っ歯になってきたなど)
  • 歯と歯の間に隙間がある
  • 膿が出る
  • 強い口臭がある
  • お口の中の不快感がある(ネバネバするなど)

 

歯槽膿漏では無い方は、自覚症状がなく放置される傾向があります。
何かしら症状を感じたら、歯科医院にいくというのが最も大事であると言えますね。

 

写真で見る歯槽膿漏

歯槽膿漏の下顎の奥歯の口腔内写真

歯槽膿漏で歯茎が痩せて、奥歯の歯根が露出している状態です。歯を支えている歯槽骨が吸収し、それに合わせて歯茎の位置も変化してしまいます。特に奥歯は歯茎が下がって歯の根の股の部分が露出してしまうと、歯を保存する治療である歯周組織再生療法ができません。ここまで歯茎が下がってしまう前に適切な歯周治療が必要です。

 

歯槽膿漏の歯のレントゲン写真

奥歯の根の股の下の骨が黒く抜けた画像になっている。その部分の歯槽骨が吸収し、その部分の骨が全くない状態。歯周病菌によって歯槽骨吸収が起きている。

 

歯槽膿漏に罹患した上顎の奥歯の口腔内写真

歯茎が腫れ上がっているのが見た目には分かりにくいが、他の歯茎と比べると、色が暗赤色で、ピンク色の健康な歯茎ではない。こういうケースはパッと見て重度の歯周病だと気がつかないのも発見が遅れる理由の一つ。

 

歯槽膿漏に罹患した上顎の奥歯のレントゲン写真

しかしレントゲン写真を撮影すると口腔内写真で見るよりはるかに重度な状態だと分かる。歯を支えている歯槽骨が、歯の根の先まで吸収して喪失していて、かろうじて歯の根の先だけが歯槽骨に支えられている状態。根と根の間も歯周病菌による感染が起きていることが疑われる状態。

 

歯槽膿漏に罹患した下顎前歯の口腔内写真

見た目に明らかにわかるように、歯茎が下がって歯が長くなっている。露出した歯根の周りには歯石が沈着していて歯茎が腫れている。歯を支えている歯槽骨が吸収すると、歯がグラグラになり歯並びも悪くなってしまう典型例。

 

歯槽膿漏に罹患した下顎前歯のレントゲン写真

歯槽骨が吸収しているので歯根の先端の一部だけが骨の中に埋まっている状態。歯根の約半分以上の骨が失われてしまうと、歯がグラグラになり位置移動が起きて歯並びが悪くなってしまう。歯並びが悪くなってしまうと適切な歯周病治療も困難になる。

 

患者さまへのメッセージ

歯槽膿漏は簡単には治せませんが、すぐに抜歯と諦めてしまう前に適切な診断を受けることをお勧めします。もしかしたら抜歯をせずに歯茎を治す方法があるかもしれません。もちろん症状は軽度である方が、歯を保存できる可能性は高くなるので気になる症状があったら早めの受診することをお勧めします。歯茎から血や膿が出る、歯茎の色が気になる、歯がグラグラする、口臭が気になるなど少しでも当てはまる症状があれば歯槽膿漏になっているかもしれません。当院ではアメリカやヨーロッパの歯周病学会が発表する最新の研究結果から最適な治療法を選抜し、歯科用マイクロスコープや歯科用レーザーも用いて歯周病治療をおこなっております。

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